はじめに
本日は日本の経営者の中でも、伝説の多くある稲盛和夫氏の名言から経営の本質について、学びたいと思います!
日々、多忙な経営の中で、ふと立ち止まって「我が社の存在意義とは何か?」と考えたことはありませんか?
今回は、京セラ創業者である稲盛和夫氏の経営哲学の根幹を成す「事業の目的・意義」について、氏の言葉と解説を交えながら、わかりやすく解説していきます。
1. 中小企業経営者にとっての「事業の目的・意義」
稲盛氏は、「事業の目的・意義を明確にする」ことを経営の第一歩として重要視しています。
それは、単なる建前ではなく、経営者自身が深く腹落ちさせ、従業員と共有することで、組織全体の士気を高め、真の繁栄へと導くための羅針盤となるからです。
2. 京セラにおける「事業の目的・意義」
京セラでは、「全従業員の物心両面の幸福を追求すると同時に、人類・社会の進歩発展に貢献すること」という、シンプルで力強い目的・意義を掲げています。
稲盛氏は、この目的・意義こそが、京セラを飛躍的に成長させ、グローバル企業へと発展させた原動力だと語ります。
3. 稲盛和夫氏の言葉から読み解く「事業の目的・意義」
3.1 経営の根幹にある想い
「トップである私も含めて、末端の従業員に至るまで、京セラという会社に集うすべての従業員を物質的にも精神的にも幸せにしていきたいがために、私は京セラという会社を経営するのです。他に目的はありません。」
この言葉は、稲盛氏にとって経営とは、単なる利益追求ではなく、従業員の幸せを実現することこそが本質であることを示しています。
3.2 従業員との信頼関係の構築
「先ほどは低次元の自我に満ちたものと言いましたが、会社の目的とは、決して経営者の私利私欲に満ちたものではありません。それをはっきりと従業員に伝える必要があります。」
「私は金儲けなどの自分自身の利己的な思いで、従業員を使って会社を経営しているのではありません。もちろん、私も幸せになりたいし、豊かになりたい。皆さんもそうでしよう。だから、一緒にこの会社を立派なものにしていき、お互いに物心両面で幸せになりましょう。そのために会社を経営するのです。だから、皆さんにも協力していただきたい。皆さん自身のためにも一生懸命に頑張ってください」
稲盛氏は、経営者と従業員は対立する存在ではなく、共に幸せになるために力を合わせるべき存在であると説いています。そのためには、経営者が自らの想いを率直に伝え、従業員と信頼関係を築くことが重要です。
3.3 社会貢献という大義
「そもそも私自身が第二電電を始めた動機は次のようなものでした。「電気通信事業は電電公社が独占していた。そのため通信料金が高く、国民が困っている。競争がないから、そうなったのだ。競争のない社会、独占された社会は決して消費者のためにならない。自由な競争を導入し、通信料金を引き下げていきたい。国民のために電電公社の独占体制に風穴をあけ、通信料金の低下を通じて、一般国民が喜んでくれるようにしたい」
稲盛氏は、第二電電を創業した際の動機として、国民のために通信料金を値下げし、社会に貢献すること を掲げています。
事業の目的・意義は、自社利益の追求だけでなく、社会貢献という大義を持つことで、より高尚なものとなります。
4. まとめ
稲盛和夫氏の言葉から、事業の目的・意義とは、単なる建前ではなく、経営者自身の深い想い、従業員との信頼関係、そして社会貢献という大義に基づいたものであることが理解できたと思います。
中小企業経営者にとって、事業の目的・意義を明確にすることは、組織の羅針盤となり、真の繁栄へと導くための重要な指針となります。
ぜひ、今回の記事を参考に、自社の事業の目的・意義を改めて見つめ直し、より高い志を持って経営に取り組んでいただきたいと思います。
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