皆さんはゴールデンサークルを聞いたことがありますか?
「ゴールデンサークル(Golden Circle)」とは、米国の著名な経営コンサルタント、サイモン・シネックが提唱したビジネスモデルの1つです。シネックは、多くの成功企業に共通する「Why-How-What」という考え方をゴールデンサークルとしてまとめ、経営戦略に応用することを提唱しています!
ゴールデンサークルは、企業の経営理念やビジョンを伝えることの必要性、また構築するための枠組みとしてとても有用です!
具体的には、以下のような構成要素からなります。
- Why(なぜ):企業が存在する意義、理念、価値観を示す。なぜその企業が存在するのか、どのような問題を解決するために存在するのかを明確にする。
- How(どうやって):企業がその理念を実現するための方法、戦略を示します。どのような手段でその問題を解決し、目標を達成するのか。
- What(何を):企業が提供する製品やサービスを示します。何を提供しているのか、そのサービスにはどのような特長があるのか。
ゴールデンサークルのポイントは、企業が「なぜ」存在するかを明確にし、その理念を共有することで、社員や顧客が企業に共感し、応援するという点にあります。
そのため、企業が存在意義を明確にし、その理念を社員や顧客に伝えることが大切とされています!
ゴールデンサークルの考えはアメリカ発症のビジネス用語として有名ですが。
そのWHYこそ、私たち日本人が大切にしてきた”志”です。
「人は死んでも、志は死なない」
この言葉を聞いたことがあるでしょうか。
明治時代の教育者である福沢諭吉が言ったとされています。
福沢諭吉は、個人の自立や近代化を目指す「学問の大成」として、自らも多くの著作を残し、教育や国民の啓蒙に尽力しました。この言葉は、そのような志や理念が人々の心に刻まれることが、時代を超えて継承されていくことを表現したものとされています。
また「人は死んでも志は死なない」という言葉は、志士や偉人たちが死後にその志を継いでいくことの重要性を表したものともされています。
日本では歴史上の多くの人々が、自分たちが信じた信念や価値観を後世に受け継いでもらうことに全力を注ぎました。
例えば、坂本龍馬は「亡き者に口無し」という言葉を残し、自分が亡くなった後も、日本が近代化し続けることを願いました。
松下幸之助は、「人間力」という言葉を大切にし、社員たちが成長し続けることで、企業も成長し続けることを目指しました。
これらの偉人たちは、自分たちが生きている間に自分たちが信じる志を追求し、その志を後世に継承することを願いました。そのため、彼らの志は彼ら自身が亡くなった後も、多くの人々によって継承され、今なお多くの人々に影響を与え続けています。
日本の偉人の中には、その人の強い志が生涯を通じて彼らを導いた人々が他にも多数います。
以下は、代表的な日本の偉人とその志の例です。
- 聖徳太子:国家統一と平和を実現すること
- 徳川家康:天下泰平の確立
- 坂本龍馬:国民の幸福と近代化
- 西郷隆盛:尊王攘夷、そして日本人のための政治改革
- 福沢諭吉:自立自強、文明開化
- 石川啄木:自由、平等、愛
- 原敬:民本主義、国民の福祉
- 金子堅太郎:人民の生活を守ること、そして日本の平和と独立
- 吉田茂:日本国民の幸福と国際平和のための貢献
次は、日本を代表する経営者の中から一部の人々の志・経営理念です。
- 本田宗一郎(Honda):「技術と人間力」「世界中の誰もが使える価格設定」「持続可能な社会の実現」
- 三菱商事:「社会への貢献」「長期的視野に基づく事業展開」「グローバルネットワークの活用」
- 佐藤可士和(UNIQLO):「高品質な商品を低価格で提供する」「世界中で最高水準の顧客サービスを提供する」「自分たちが考えたことを実現すること」
- 榊原定征(セイコーホールディングス):「創業精神を守ること」「常に新しいものに挑戦すること」「社会に貢献すること」
- 鈴木敏文(スズキ):「小さくて強い会社を目指す」「革新的な技術開発に取り組むこと」「人間力を大切にすること」
- 西武グループ:「お客様に満足していただくこと」「社会に貢献すること」「社員が働きがいを感じる環境づくり」
- 山田財閥(山田鉄工所、旭化成など):「高い品質と技術を追求すること」「社員と協働して経営を行うこと」「社会に貢献すること」
- 京セラ:稲盛和夫 「敬愛、創造、誠意」
以上は一部の例であり、他にも多くの経営者が持つ志や経営理念が存在します。
皆さんの経営理念、そして未来に残したい想い=志はなんですか?
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